500円のクーポンを、捨てた話
今朝、自分のポッドキャストでこんな話をした。
「安いモノばかり選んでいたのに、舞台のS席13,500円はためらわずに払えた」
いつも一番安い席、一番安いランチ、一番安いプランを選んできた僕が、初めて自分のために”いい席”を取れた、という話だ。
録り終えて、われながらいい話ができたなと思っていた。
その数時間後、試されるような出来事があった。
ゆーき丸さんが出した教材『AIオフィスの育て方』。
発売を知ったときから読むつもりで、登録者限定の500円クーポンも、ちゃんと手に入れてあった。定価980円が500円になる。
もちろんクーポンで買うつもりだった。いつもの僕なら、そうしていた。
購入画面で、指が止まった。
今朝、言ったばかりだった。安いモノばかり選んでいた、って。あれはただの過去の思い出話じゃなくて、「これからは違う選び方をする」という宣言だったはず、、、
だったら、その最初の一回は、、、
——今だった。
クーポンを使わずに、定価の980円で買った。そしてクーポンは捨てた。
言っておくと、クーポンを使うのは賢いことで、何も悪くない。
ゆーき丸さんだって、そのために配ってくれている。
ただ、今日の僕にとってクーポンは「一番安く手に入れる自分」という、慣れ親しんだ過去の物語の繰り返し、、それよりも未来の自分の物語を先回りして体験してみたかった。
未来の僕は、たぶんこういう人間だ。作り手の仕事に、値札どおりの敬意を払う人。差額の480円を惜しむ時間より、作った人に「その値段の価値がある」と拍手を送るほうを選ぶ人。
昨日、南座で『成瀬は天下を取りにいく』の舞台を見た。
一番心が動いたのはカーテンコールだった。演者が全員で頭を下げて、客席が拍手を送って、その瞬間に「舞台が完成した」と感じた。作品は、作り手だけでは完成しない。受け手が対価と拍手を払って、初めて完成する。
だから、ゆーき丸さんへ大きな拍手をおくった。というわけ
愛読している村松大輔さんなら、これを「自分の発振を変える」と呼ぶのだと思う。僕の言葉で言えば、「なりたい自分の物語を、先に生きてみる」。
480円は、その体験料としては安すぎるくらいだった。
僕は今ポッドキャストで話している内容を本にしたいと思っています。真面目な人がバカを見る構造をなくしたい、というのがテーマ。その第一歩は、たぶん誰よりもまず、自分が自分を安く扱うのをやめることなんだと思う。
教材の中身の感想は、読み終えたらまた書きます。




